【トレーニングの効果を最大限に活かす!カタボリックを防ぐには?】
【カタボリック】
今日は効率よく筋肉をつけていく上で重要な、カタボリックとアナボリックについてお伝えしていきます。
私たちの筋肉は、常に古いものは分解され、また新しい筋肉が作られています。
これは「代謝」のプロセスの1つで、非常に重要な、人間が生まれ持った機能の1つです。
筋肉は常に一定量の「分解」と「合成」が行われているのではなく、筋肉が置かれている環境によって、分解/合成の割合が異なります。
例えば、トレーニング中や体内の栄養素が不足している場合、「分解」の割合が増え、トレーニング後の休息時などは「合成」の割合が増えます。
順を追って見ていきましょう。
【カタボリックとは?】
カタボリックとは、筋肉の「分解」が、「合成」を上回っている状態です。起こっている状態です。
トレーニングを行うにはエネルギーが必要となります。
短時間であれば血中や筋肉内のグルコースやアミノ酸で賄えますが、それでも追いつかなくなると筋肉を分解することで得られたタンパク質をエネルギーとして利用します。
つまり、長時間のトレーニングでは筋肉の「分解」が進みますから、「カタボリック」な状態となります。
【アナボリック】
アナボリックとは、先程のカタボリックの逆で、筋肉の「合成」が「分解」を上回っている状態です。
「分解」される以上に「合成」が起こりますから、筋肉が増えている状態です。
休養を取る時やトレーニング後の一定の条件下などで、筋肉の「合成」が促進されます。
この一定の条件というのは、筋肉の合成に必要な栄養素が十分満たされていることです。
トレーニング後の身体では、トレーニングによって分解された筋肉を合成する必要がありますから、アナボリックな状態となります。
そこで、血中のグルコースやタンパク質を使って筋肉を合成しようとしますが、そのグルコースやタンパク質などの栄養がないとアナボリックな状態であっても筋肉を作り出すことができません。
そのため、トレーニング後は速やかな栄養補給が極めて重要になります。
筋肉の「合成」に必要な栄養素で特に重要なのはタンパク質。
トレーニング時間やその人の筋肉量にもよりますが、トレーニング後はおよそ20~40gのタンパク質補給が必要と言われています。
トレーニング後にプロテインを飲むのはこの為なんですね。
【カタボリックを防ぐには?】
先程も少しお話ししましたが、カタボリックな状態となりやすいのは次のタイミングです。
・トレーニング中
・トレーニング後
・食事間
上記のタイミングでカタボリックとなる原因は、糖質やタンパク質などの栄養が不足することです。
トレーニング中に血液や筋肉内の栄養が不足すると、筋肉の「分解」が進みますし、休息中に栄養が不足すると「合成」が十分になされません。
そのため、カタボリックを防ぎたい場合、上記のタイミングで十分な栄養補給を行うことが重要になってきます。
【カタボリックを防ぐための栄養補給】
まず、トレーニング中は糖質とアミノ酸を補給することが重要です。
カーボドリンク(糖質)、BCAA(アミノ酸)などですね。
これらを補給することでトレーニング中のカタボリックを防ぐ(最小限に留める)ことができます。
トレーニング後は速やかに筋肉を「合成」できるよう、糖質とタンパク質を補給します。
先程も述べましたが、プロテインが良いですね。
もしプロテインなどを用意できない場合は飲むヨーグルトなどが糖質とタンパク質をバランスよく含み、プロテインの代わりとして使えます。
食事間については5時間以上空く場合は間でタンパク質を含むものを摂取することで血中のアミノ酸濃度を維持できるため、カタボリックを防ぐことができます。
仕事中や移動中に手軽に食べられる、プロテインバーなどがオススメです。
以上、カタボリックを防ぐ方法についてお伝えしました。
トレーニング効果を最大限に活かせるよう、普段から意識してみて下さい。
【目的別 ウエイトトレーニング負荷・回数設定】
おはようございます!
今日は筋力トレーニングを行う上で重要な、負荷設定、回数設定の方法をお伝えしたいと思います。
一概に筋力トレーニングともいっても、その目的は様々です。
・パワーをつけたい(筋力アップ)
・筋肉を大きくしたい(筋肥大)
・バテない筋肉を身に付けたい(筋持久力
ウエイトトレーニングを行う場合、これらの目的に合わせた負荷、回数設定を行うことで、より効率よく身体を鍛えることができます。
【RMという考え方】
目的別のトレーニング方法をお伝えする前に、RMという用語を知っておく必要があります。
RMとは、Repetition Maximum =の略で、繰り返す事が可能な限界の最大回数、という意味です。5RMなら「ギリギリ5回あげられる重量」ということです。
RMの意味がわかったところで、次は自分のRMを計算します。
RM換算表:http://www.geocities.jp/sasuke_spirit/memo/rm2.html
この表は縦軸が重量、横軸が回数になっています。これによって、何kgで何回あげられたかでおよそのRMを計算することができます。
例えば、ベンチプレスで70kgを4回あげられた場合、縦軸の70と横軸の4の交わる地点の77kgが自分のベンチプレスのRMということになります。
【パワーをつけるには高重量低回数で神経系も鍛える】
ここから目的別のトレーニング設定方法に入ります。
まずはパワーをつける(筋力をアップさせる)時のトレーニングですが、「高重量低回数」が基本となります。
パワーを上げるには、筋力量を増やすことも必要ですが、「今ある筋肉を効率よく使えるようにする」ことも重要です。
筋肉を動かす際、脳から指令が出され、神経を通り、筋肉に伝えられます。
このいわゆる「神経系の伝達」がスムーズにいくことが、筋肉を効率よく使う上で非常に重要になります。
ではどのようにして神経系の伝達がスムーズにいくようトレーニングするのか。
答えはMAXに近い負荷でトレーニングを行うことです。
MAXに近い負荷では、出来るだけ多くの筋肉を働かせなければその負荷に耐えきれません。そのため、必然的に多くの筋肉を働かせるために神経も総動員されることになり、神経系が鍛えられるのです。
具体的には、3〜5RMで3セットなどです。インターバルは筋疲労の原因となる代謝物を流し高負荷を上げるためのATP(アデノシン三リン酸)の再合成を優先し、3分~5分と多めにとります。
【筋肥大のためのトレーニング設定】
続いて、筋肥大を目的としたトレーニング設定です。
筋肥大を目的とする場合、重要になるのは筋肉を「パンプアップ」させることです。
パンプアップとは、膨らませること。筋力トレーニングをすると筋肉が傷つけられ、その代謝物質が筋肉中に溜まることでパンプアップが起こります。
筋肉はトレーニングによって傷つけられ、その回復過程で肥大します。
次から同じ負荷が加わっても耐えられるよう、より強くなるんですね。
そのため、しっかりパンプアップを起こすことで、筋肥大を目指します。
具体的には、6〜12RMで3〜5セットなどです。
自分は8RMで3セットでトレーニングを設定することが多いです。
【筋持久力をつけるためのトレーニング設定】
最後は筋持久力をつけるためのトレーニング設定方法です。
持久力をつけるには、「遅筋の強化」が必要になってきます。
筋肉は速筋(白筋)と遅筋(赤筋)に分けられ、瞬発力やパワーが求められる運動は速筋が、それ以外では遅筋が多く使われます。
そのため、遅筋の強化では負荷は少し落として回数を多く行う、「低重量高回数」でのトレーニングが必要になります。
具体的には20RMで3セットなどです。
いかがだったでしょうか?
このように、目的別にトレーニング設定を変えることでより効率的に身体を鍛えることができます。
ぜひ、これからのトレーニングを行う際に活かして頂きたいと思います。
【筋力と全身持久力の両立】
【筋肥大と、全身持久力は両立できるのか?】
おはようございます!
最近フィットネスブームというか、筋トレブームというか、筋トレをしている人が増えていますよね。
ボディメイクしたい、コンテストでいい結果を出したい、スポーツのパフォーマンスを上げたいなど…様々な理由で取り組んでおられます。
以前はスポーツのパフォーマンスアップを目的に筋力トレーニングされている方は、野球やラグビー、柔道など、瞬発力が求められる競技や体を大きくした方が有利な競技が中心だったように思いますが、近年はランナーやトライアスロンなど持久系の競技をされている方でも筋力トレーニングを取り入れている方が増えています。
そこで今回は、「筋力と全身持久力は両立させるにはどうすれば良いのか?」をテーマにお話しようと思います。
【筋力と持久力】
一般的に、筋力と持久力を両立させることは難しいとされています。たとえば、一流のボディビルダーであると同時に、一流のマラソン選手でもあるという人はいません。なぜなら、ボディビルダーとマラソン選手とでは、必要とされる筋肉が異なるからです。ボディビルダーとマラソン選手とでは、必要な白筋(速筋)と赤筋(遅筋)の割合が全く異なります。白筋(速筋)は爆発的なパワーを発揮する代わりに、乳酸を多く発生し短時間で筋収縮が出来なくなる性質を持っており、鍛えると肥大しやすい筋肉になります。つまり、ボディビルダーのムキムキの筋肉は、ほとんどが白筋が肥大したものだということです。
これに対して赤筋(遅筋)とは、酸素を利用して効率よくエネルギーを生産することで、長時間の運動に耐えることができ、鍛えても肥大しにくい性質があります。つまり、マラソン選手にとっては、白筋よりも赤筋が多い方が有利だということです。
よく、有酸素運動を多く行うと筋量が減ると言われますが、有酸素運動に必要なのは赤筋なわけですから、白筋が多い状態で有酸素運動を多く行えば、体は必要のない白筋を分解して赤筋を増やそうとします。その結果、見た目にも筋肉のボリュームが減ってきてしまうのです。
このように、筋肥大と持久力をどちらもトップレベルて両立させるのは難しいことが分かります。
【筋力を維持したまま全身持久力を高めるトレーニング】
では、筋力と持久力の両立を求められる競技の場合には、どのようなトレーニング法が効果的なのでしょうか?
たとえば、ラグビーやバスケットの選手の場合には、大きな筋肉がないと当たり負けしてしまいますし、同時に長時間動き続けられる持久力も必要となります。
だからと言って、高重量で筋トレと何時間も走り続けるというような有酸素運動を並行して行うと、筋トレでつけた白筋が、有酸素運動で減少してしまう…なんてことになりかねません。
では、どうするのか。
持久力トレーニングの量が多くなるほど筋量(白筋)が減少してしまいますから、出来るだけ少ない量で効果が得られる方法で持久力トレーニングを行う必要があります。
そこで近年注目されているのが「高強度インターバル」です。
例えば、10~30秒程度の高強度の運動をレストを挟んで繰り返すようなトレーニングです。TABATA式トレーニングなどが有名ですね。
※TABATA式トレーニング
エアロバイクやダッシュ、バービージャンプなど20秒の高強度運動を10秒のレストを挟んで6〜8セット繰り返すトレーニング方法。
こういった「短時間高強度」の持久力トレーニングを、筋トレと並行して行うことで、筋力の減少を最小限に抑えながら、持久力を向上させることが可能となります。
今回ご紹介した「短時間高強度」の持久力トレーニングは、筋肥大と持久力をそれぞれ100%まで高められるというわけではありません。あくまでも両立する中において最大限に高められる、と捉えて下さい。